ウチへかえろう [♡Photos]
もう一度、あの家へ帰ろう…。
あの家にはじめて足を踏み入れると、
はじめてなのにどこかありふれた、そしてどこにでもある暮らしの気配があった。
玄関のたたきから、よっこいしょと高い框を上がり込む。
無垢の板張りの床は年相応に色褪せていて、
すこし柔らかでひんやりした感触を足の裏に残した。
柱は暮らしを感じさせるような歳月を刻み、畳はくたびれていた。
お母さんが飾ったと思われる絵はがき。
押し入れを開ければ、丁寧に区分けされた収納箱。
そして、アイロンがけの途中のままの保育園のスモッグ。
母の祖母の家に訪れた時に感じるのと同じような、すこしくたびれた独特のにおい。
そこかしこに暮らしを物語る物が置かれ、
私は子供の頃に祖母の家や友だちの家に招かれた時のような既視感を覚えた。
”蓮の水面の奥にある青空…。”
”まるでイルミネーションのように…。”
”あかちゃんまつぼっくりだよ!”
■PHOTO■Olympus E-330+ZuikoDigital14-54mm/F2.8-3.5
Facebook コメント