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Strange People~ECHOES~ [映画音楽本とか]

#
People are strange 友達が僕のこと うわさする
この街で一番の 変わり者ってさ
誰よりも浮いているかもしれないけれど
おんなじ色に染まりたくはないだけなのさ

僕は僕 僕なり 人は人 人それぞれ
君は君 君らしく 回る地球で
#
■Strange People■ by ECHOES from Album "HURTS"
music & Lilycs by Jinsei Tsuji


ストレンジピープル。
自分でそんな風には決して思わないけれど、
異様にガンコだったりコダワリが深かったりってのは認める。
我が子を見ていても、映し鏡のように見えることも多いから。
 
中学卒業間近に控えた1985年の2月。
ラジオから流れて来たある曲によって私はECHOESというバンドを知った。
それはレベッカとも違う、浜田省吾とも違う、
そして毎日聞いていた尾崎豊とも違う等身大のカウンターパンチだった。
  
 
#
小さなJACKは背伸びをして 街を彷徨い歩き
仲間とはしゃいで夜をかき分け 金切り声を上げる
上から下まで引っ掻き回し 持ち合わせのない愛を探して
それでも何か足りないと この道の上で朝を待ち続けている
#
■JACK■ by ECHOES from 12inch single "JACK"
music & lilycs by Jinsei Tsuji



私にとって15歳からの音楽は、ECHOESに彩られて来た。
デーモン小暮をして「日本音楽史上最高のコンセプトアルバム」と言わしめた
”Good-Bye Gentle Land"をはじめ、すり切れるほどECHOESのCDを聞いた。
20歳になっても”SOMEONE LIKE YOU”に涙し、
”JACK”に勇気をもらい、”Alone”や"Cutting Edge"で自らを奮い立たせ、
”友情”や"片思い”、”駅”を自分の愛だ恋だに映していた。
 
そんな真っただ中の1989年、辻仁成は小説家になった。
その後の輝かしい経歴はミュージシャンのそれよりも遥かに大きい。
映画監督として何本かの映画を撮りソロの音楽家としても活動し、
ポエトリーリーディングの実験的なアルバムまで出した。
しかしそんなどん欲すぎる姿勢に「二兎を追うものなんとやら」な批判を受け、
また奔放な発言で周囲に敵を多く作った。
私も途中までは小説を読んでいたが、そのうち読まなくなってしまった。
 
時は流れ2000年。   
それは私が再び彼から目が離せなくなった年。
 



2000年、7月。
網走の商店街をテクテクと歩いて探していた。探していたのはCD屋さんだ。
半月ほどの気ままな北海道旅行の道中に、発売日を迎えたからだ。
私が発売日にずっと探し歩いた曲。


 
ZOO

ZOO

  • アーティスト: ECHOES,辻仁成
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ
  • 発売日: 2000/07/19
  • メディア: CD




当時、辻仁成が脚本を手がけた妙チクリンな月9ドラマが、ほんの少しだけ世間を賑わせていた。
その主題歌であり劇中の主人公であった菅野美穂の歌った曲、ZOO。

そのスマッシュヒットを受け彼らECHOESはカタチを変えて1度だけ復活した。
武道館で、あの頃のように大きな旗を振りかざしステージを所狭しと走り回る彼が居た。

しかしその後新たなバンドにて音楽活動を再開するという約束は果たされず、
それは石けんの泡が水面で消えて行くように、誰にも知られないまま消えてしまった。






昨日、私は珍しくテレビを付けた。事前に情報を得ていたからだ。
"HEY HEY HEY"に、辻仁成が新たな仲間を引き連れて登場していた。
 
今年の5月には、新たなバンド"ZAMZA N' BANSHEE"としてアルバムも発売するらしい。
昨年と今年、私は行かなかったが東京にてライブも行われていた。
私の地方にやってくる時には、彼らの姿を観に行こうと思う。
  
  
  

  
 
 
もう既に、iTunesにて先行発売した2曲についてはゲットして聞いている。
そしてザムザの情報についてもネットで頻繁にチェックするようになった。
  
ネットや雑誌で熱心に彼の動向を追いかけていた、
十代の頃と世紀の変わり目のあの頃のように。
 
 
妙な言い方をすれば、私にとって彼は腐れ縁な旧友。
友人でも仲間でも同僚でも幼なじみでもないけれど、私はそう感じている。
今度こそ、音楽活動に対しても有言実行を貫いて欲しい。
 
私は今から始まる新しい歴史にワクワクしている。
 
 



今日、突然このことを書いたのは昨日、
"HEYHEYHEY"に出演していたってのもあるけれど、もうひとつ。
彼のオフィシャルウェブサイトにある「愛情路線」というコラムにて、
かつての心の衝動に出会ったからだ。
 
「辻仁成 Official Web Site」
http://www.j-tsuji-h.com/
 
「愛情路線のBackNumberー2009年3月21日のコラム」
http://www.j-tsuji-h.com/html/from_tsuji/backno.htm
 
 
People are strange.

彼はコドモの頃からずっとストレンジャーだった事を自覚していた。
そして、浮いているように感じていたけれどそれでも決してめげなかった。
そして今、彼曰く「変わり者しか居なくて変わり者が普通である街」パリで暮らしている。
 
そこに私は自分のベースを成すような共感を感じてしまったんだ。
コドモの頃は自分でも「王道的性格」だったと思うんだけど、
十代後半を超えてから繋がる今を思うと、
確かに輪の中心を避けて脇道に行きがちな自分を感じている。
  
昔、会社で友人から
「○○課長がnalはホントに変わり者で何考えてるかワカランなぁ」
って言ってたよなんて言われたこともあった。
  
あれはけっこうショックだった。
 
 
でも、そんな全部を引っ括めて私は私が好きだ。
 
People are strange.
 
 
このフレーズを、
昨日の"HEY HEY HEY"と最近の「愛情路線」を見てふと思い出したから、
今日この記事をここに残しておきます。


 



<関連記事>
 
2005.02.19「ラジオと音楽と私とあの頃〜ECHOES〜」
http://nalfalfa.blog.so-net.ne.jp/2005-02-19

2008.01.28「1枚のDVDから膨らむ話」
http://nalfalfa.blog.so-net.ne.jp/2008-01-28
 
 
ちなみに"Strange People"の入っているアルバム。
 

HURTS(紙ジャケット仕様)

HURTS(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: ECHOES,辻仁成,今川勉
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2007/11/21
  • メディア: CD


 
このアルバムは曲の密度が濃い。
シングルカットしても良さそうなキャッチーなメロの曲ばかり。
"StrangePeople"は、あくまでアルバムの中の脇の1曲です。

んーそこにスポットを当ててどんだけマイナーなんだこの記事は…。
 
 


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コメント 5

Zinc White

はじめまして。じゃないけど・・・w
おいらも昨晩偶然TV見て久々にココにやってきたらその記事が・・・(微笑)
正直ZOOはそれほど思い入れある曲じゃないけど
何だよあの歌い方アレンジわって思いましたよ。
世間一般的に受け入れられたバンドでもないのに
あの扱いというか出演者のうなずきぶりに馬鹿じゃないかと思ったり・・・。
ひねくれてますか?

でもねZAMZA N' BANSHEEの活動は期待してみたいと思っています。
なので一緒に観に行きましょう!
by Zinc White (2009-03-24 18:41) 

Nishi

むかしは結構いろいろ言われたのですが、最近あんまりStranger扱いされなくなりました。


丸くなったのかなぁ。
by Nishi (2009-03-24 22:57) 

nal

>Zinc Whiteさん
って誰やねん!!!本人か!本人ですかーーー!!!(笑)
てか今後は「ジンセー」と叫んじゃいけないらしいですよ(笑)
えーと…クルマネタにはコメントくれないんですね(笑←3度目)
ワタシもゲストの腫れ物に触るような対応をワクワクしながら見てたクチです、面白かったです。あと、zooの歌い方は何ですけど、歌自体は実際上手くなってると思いますよ!zamzaのもそうだしzooも音程とかすごい取れてたし…(jinseiにしては、ですよ…)
一緒に行きましょう!楽しみにしてますっ。
>Nishiさん
誰でもやっぱ社会にアジャストしていくものです。ま、ハートに残ってれば良いのでは、みたいなマジメなコメントでイイですか?(微笑)


by nal (2009-03-25 11:16) 

アキオ

わかりやすいとんがりカタしちゃってたアキオです。
普通って何さ、って、今でも解らない。。
やっぱり、普通のヒトって偉大ですねぇ。
by アキオ (2009-03-27 06:15) 

nal

>アキオさん
この年になってこんなん書いてていーのかという気もしたりしなかったりしますが(苦笑)イイんですよ、ねぇそうですとも!


by nal (2009-03-27 11:28) 

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