青春

私にとって初めてのオープンカー
「'92 EUNOS ROADSTER Vspecial」
私は免許を取ってから、４ドアセダンを乗り継いでた。
当時学生だった事もあり、友人と遊びに行くのに、
５人乗りのほうが良いと思っていた。
もちろん当時は３列シートのクルマはほとんどなかったから。

91年に、その４ドアセダンで北海道を旅したのも大きかったと思う。
なんとなく、オープンでもう一回北海道を走りたいなぁ、と思っていた。
行き詰まっていた自分を打破したいという想いが後押しして、
マニュアルを運転した事もないのに思わず購入してしまったのだ。

私は、ロードスターを愛した。

学校もバイトも全てクルマでの移動だったから、いつも一緒だった。
私の手足と直結したように曲がろうと思えば曲がり、
スピードを出し過ぎてビビった時には、それがクルマの限界だった。
「人馬一体」は偽りなく本当にそうだった。
ソリッドの緑にキャメルの革シートのクルマは、
メッキのミラーやキャリア、革のハードケース等でちょっと「クラシック」な印象にした。
様々に手をいれて、帽子やコート等の衣類も揃えた。
クルマをきっかけにイギリスへの興味が募り、イギリス関係の本も増えていった。
当初の希望だった北海道への旅も果たした。
サーキットを走るために転倒防止用のロールバーも入れた。
夏の夕暮れ、冬の小春日和などが特に気持ち良い。
それ以外でも、衣類で武装してオープンにして走った。
私の実家の家族は、車検まで車を維持したことがないのだが、
ロードスターが例外の一台目になった。

いつか結婚したら、ハネムーンはクルマを船で運んでイギリスの曲がりくねった道を
走りたい、なんてことを夢に見ていた。
そしてコドモが生まれたら、一緒にドライブしたいな、なんて。

就職しても乗り続け、結局９９年まで私の手元にあった。
あまりに過酷な就業条件の会社であったため、月に一度乗れるかどうか。
一ヶ月ぶりに乗ってみればバッテリーあがり、なんて事も続き、
最後の２年程は、おそらく年に３０００キロも乗ってやれなかったと思う。
車庫に止まっているロードスターを見ると可哀想になってしまって、
手放してしまった。

今でも、クルマを買おうと思うとき必ず候補にあがる一台。
私の乗っていたロードスターがもし新車であったなら、
必ず手に入れるだろう。
そうしたら、今度は挫折せずずっと面倒をみてやりたい。
そんな気にさせるクルマです。

タグ：クルマ おもいでがたり ♥Roadster

コメント 2

長く使う為に必要な「愛着」ってものは
性能や値段じゃないんですよね、わかります。
かわいいやつでないと愛せないのはおいらの個人的な問題ですが。

ロドスタもスパイダーも愛でることのできる車ですね。
しかし、Vスペですよね、話題の車は。
純正オプションパーツでいっぱいメッキパーツあって、
それっぽくするのも楽しげだなぁ、と思った時期もありましたよ。
by アキオ (2005-01-05 13:41) 

ホントに乗り換えの時は毎回試乗して心底悩むんですけど、、、。
akioさんと同じく、かわいくないとどうもイカンです。カエル顔じゃないと。
by nal (2005-01-05 14:34)